はじめての川遊びでも安心!
持ち物・注意点・安全知識まとめ

自然の中で思いきり遊べる川遊びは、
アウトドア初心者や親子連れにも人気のアクティビティです。
でも、川は整備された施設ではなく、流れや地形によって思わぬ危険が潜んでいます。
このページでは、はじめてでも安心して川遊びを楽しむための安全ポイントをわかりやすく紹介します。
事前に備えることで、トラブルを防ぎ、安全で楽しい思い出をつくりましょう。
川で安全に遊ぶために知っておきたいこと
Important safety tips for river fun
流されない・溺れないために
ライフジャケットを正しく着用しよう
川は一見おだやかに見えても、
急に足を取られたり、流れが強くなったりすることがあります。
特にアウトドア初心者やお子さま連れの場合は、
安心して遊ぶためにもライフジャケットの着用が必須です。
水中では陸と違って、助けるのも助かるのも難しくなります。
「自分は大丈夫」と思わず、必ず正しく着けましょう。

足もとに気をつけて、転ばないように
安全に歩ける靴を選ぼう
川辺の道は、自然のまま。
石がゴロゴロしていたり、ぬれて滑りやすくなっている場所もあります。
ふとした拍子に転んでしまうこともあるので、
足元をしっかり守れる靴やサンダルがおすすめです。
できれば、つま先がかくれるタイプを選ぶと安心。
岩にぶつけたり、ツメを痛めたりするのを防いでくれます。
水辺での日焼けにご用心
肌をやさしく守ろう
川の近くは、水面の反射で想像以上に日差しが強くなります。
気づかないうちに赤くヒリヒリ…なんてことも。
日焼けは、軽いものでもお肌にとっては小さなやけどのようなもの。
遊びはじめる前に、日焼け止めをしっかり塗って肌を守りましょう。
長袖や帽子も一緒に使うと、さらに安心です。
体を冷やして、水分補給もこまめに
暑さから体を守ろう
川遊びに夢中になっていると、
つい気づかないうちに体に熱がこもってしまうことがあります。
たくさん動いたり、日差しを長く浴びていると、脱水や熱中症のリスクも。
遊びながらでも大丈夫。
帽子をかぶったり、水に浸かったり、冷たい飲み物でこまめに休憩をとりましょう。
それだけでも、ぐっと安全に遊べます。
虫対策も忘れずに
自然の中ではおたがいさま
川のまわりは自然がいっぱい。
もちろん、虫たちもたくさん暮らしています。
遊びやすくするためにも、
肌の露出を少なめにしたり、虫よけスプレーを使ったりしておくと安心です。
蚊だけでなく、ハチやムカデがいることもあるので、
夏でも薄手の長袖・長ズボンがおすすめです。
自然の中では、ちょっとした気配りが楽しい時間につながります。
お天気にも気をつけよう
川の変化は空とつながっている
川遊びをするときは、天気の変化にも注意が必要です。
晴れていても、上流で雨が降っていると川の水位が急に上がることがあります。
これからまとまった雨が降る予報が出ているときは、川遊びは控えるのが安心です。
また、上流や支流から濁った水が流れてきたら、増水のサイン。
無理をせず、すぐに川から離れましょう。
川遊びの持ち物リスト|必須・あると便利なアイテム
What to bring for river fun
必ず持っていきたいもの
安心・安全に楽しむために
川に出かけるときは、普段着のままではちょっと心配。
水にぬれても動きやすく、しっかり体を守ってくれる服装や持ち物が必要です。
最初は少し手間に感じるかもしれませんが、
しっかり準備しておけばもっと楽しく、もっと安全に川を楽しめますよ。
◎ ライフジャケット
水に入るときは必ず着用を。しっかり体にフィットさせるのがポイントです。
肩を軽く引っ張ってみて、体から浮かないくらいがちょうどいいです。
◎ 速乾性の衣類
水にぬれても冷えにくい素材(ポリエステルなど)がおすすめ。
コットンは乾きにくく体を冷やしてしまうので注意。
日焼け・虫よけのためにも薄手の長袖が◎です。
◎ タオル
遊び終わったあとにすぐ拭けるように準備しておきましょう。
これは綿製でもOKです。
◎ 脱げにくい靴
水の中ではサンダルが脱げやすく、つま先が出ているとケガの原因にもなります。
つま先がかくれて、足にしっかりフィットする靴を選びましょう。
あるともっと快適!便利なグッズ
ちょっとした準備が安心につながる
なくても遊べるけれど、
あるともっと安心・快適になるアイテムをご紹介します。
ちょっとした工夫で、川での時間がもっと気持ちよくなります!
◎ 帽子
直射日光を避けて、熱中症や日焼けを防ぐためにおすすめ。
あごひも付きだと風に飛ばされにくくて安心です。
◎ 日焼け止め
特に水辺では日差しが強く感じます。
こまめに塗り直すことで、お肌への負担もやわらげられます。
◎ ゴーグル
水の中をのぞいてみたいお子さんや、顔をつけて遊ぶのが好きな方にぴったり。
水の中が見えると、また違った楽しさがあります。
◎ 虫よけスプレー
夏の川辺には虫も多め。肌が敏感な方や、お子さま連れの方は特におすすめです。

川で注意する場所
Let’s learn where to be extra careful
川は自然のままの場所だからこそ、
気をつけたいポイントもあります。
ちょっとした場所の違いが、思わぬトラブルにつながることも。
「どんなところが危ないのかな?」と少し意識しておくだけで、
安全度がぐんとアップします。

◎ 河原
見た目よりもゴツゴツしていたり、石がぐらついていることがあります。
足元に気をつけて、ゆっくり歩くようにしましょう。
◎ 川底
水の中は見えにくく、何があるかわかりません。
とがった石や流木、時にはガラス片などがあることも。
裸足で入らず、靴は必ず履いておきましょう。
◎ 流れが速くなる場所
川の中には急に流れが強くなる場所があります。
足元を取られてバランスを崩してしまうこともあるので、むりせず離れて遊びましょう。
◎ 急に深くなる場所
少し先に進んだだけで、急に足が届かなくなる場所もあります。
とくに小さなお子さま連れの方は、深さに注意してくださいね。
◎ 中州
晴れていても、上流の雨やダムの放流で水位が急に上がることがある場所です。
中州には長時間とどまらず、変化に気づいたらすぐに岸へ戻りましょう。
もしも川で流されてしまったら
覚えておきたい浮き方の基本
万が一、川の流れに足をとられてしまったら――
まずはあわてずに、体を浮かせる姿勢をとりましょう。
この「フローティングポジション」を知っておくだけで、
落ち着いて行動できます。
手をあげたりバタバタ動かしたりせず、
背中を水にあずけて体を水平にし、足を少し上げて流れにまかせます。
足から先に流される姿勢をとることで、
顔や頭を守ることができますよ。

声が届かないときの手信号「リバーサイン(SOS)」
知っておくと安心なサイン
川では、流れの音で声が聞こえにくくなることもあります。
そんなときに役立つのが、
「リバーサイン」と呼ばれる手や笛を使った合図です。
とくにSOSのサインは、
もしものときに助けを求める手段としてとても大切。
家族やお子さんとも一緒に、1つでも覚えておくと安心です。

より深く川を知りたい方へ
Specific knowledge
川に関する専門用語をやさしく解説
はじめて聞く言葉も、少しずつ知っていこう
川で何かを表すときの言葉は専門用語や独特のサインがとても多いです。
聞き慣れない言葉・見慣れない動作ばかりで難しいかもしれませんが、
これから川でよく遊ぶことがある予定の方は是非知っておいてください。
専門用語について
Specific words
川遊びやカヌー・カヤック、ラフティングでは、
ちょっと聞きなれない言葉が出てくることがあります。
「なんだろう?」と思ったら、ここで少しずつ覚えていきましょう。
知っておくと、安全にもつながる大切な言葉たちです。

◆ ホワイトウォーター
岩などに流れがぶつかり、白い泡のような激流になる場所。
◆ 本流(メインストリーム)
川の中で最も水の流れが強い部分。進む方向を決める目安にもなります。
◆ 右岸・左岸(リバーライト/レフト)
川の上流から見て右が右岸、左が左岸と呼ばれます。
◆ ウェーブ
川の流れが障害物に当たり、波のように立ち上がっている場所。
◆ 瀬(せ)
水の流れが急に速くなって波が立つ区間。少しスリルがあります。
◆ 瀞場(とろば)
流れがおだやかで、水面が静かな区間。休憩にも向いています。
◆ エディ
岩などの後ろ側にできる、流れがほとんどない水面。安全に止まりやすい場所です。
◆ ホール
水の流れが障害物を越えたあとに渦をまいて沈み込む場所。巻き込みがあるため注意。
◆ アンダーカット
岩の下が長い年月で削れてえぐれている場所。水中に吸い込まれる可能性もあるため危険。
◆ ドロップ
小さな滝のように水が落ちていく場所。落差が大きいと「滝」とも呼ばれます。
◆ ストレーナー/シーブ
水は通すけれど、人やボートが引っかかる可能性がある障害物(倒木や岩のすき間など)。
その他のリバーサインについて
Other river signs

川の流れの強さとグレードについて
ホワイトウォーター等級を知っておこう
ラフティングやカヌー・カヤック、川下りでは、
川の流れの激しさを「グレード(等級)」という指標で表すことがあります。
この等級は0〜6までの7段階あり、数字が大きくなるほど波が高く、テクニックや注意が必要になります。
とくにホワイトウォーター(白く波立つ激流)では、
このグレードを知っておくことで、自分に合ったコース選びや、安心な判断につながります。
ホワイトウォーター等級の目安
初心者はGrade 2〜3までが安心
■ Grade 0(+)
流れのない水面。湖や瀞場のような穏やかさ。
■ Grade 1(−,+)
小さな波があり、岩などの障害物も見える。ルート判断はかんたん。
■ Grade 2(−,+)
中くらいの波や障害物があり、少しテクニックが必要。初心者OK。
■ Grade 3(−,+)
不規則な波や岩が増え、流れも強め。技術と安全確認が必要です。
※吉野川の小歩危コースはこのグレードに該当します。
■ Grade 4(−,+)
大きく激しい波、渦、危険な障害物が多く、事前調査や経験者の同行が必要。
■ Grade 5(−,+)
とても強い流れ・大きな落差・連続する障害物など。命の危険をともなう場合あり。
■ Grade 6
人が安全に通過することは困難。原則として下ることはありません。
このグレードは、国土交通省の「一級河川・二級河川」とは異なり、
リバースポーツ向けの独自基準です。
初めての川下りや家族での参加には、
Grade 2〜3の範囲が安心して楽しめる目安になります。