増水後に危険な「ストレーナー」|流木撤去のヘルプ
先日、隣の河川で流木撤去のヘルプに行ってきた。
増水によって流されてきた木が、橋脚や岩に絡んで沈んでいく。
その現場を見ながら、あらためて思ったことがある。
ストレーナー(水は通り抜けるが人間の体は引っかかって抜けられなくなる、木や枝が作る構造)は川下りするにはリスクだということ。

増水後の川を見て、多くの人は「濁っているから危険」「水量が多いから危険」と判断する。
この感覚は間違っていないが、半分だけだ。水が引いて澄んだ川は穏やかに見えるが、川底や岸際には増水時に流れ着いた木が沈んだまま残っていることが多い。
水面に何も見えていなくても、水中には木が沈んでいることがある。
ストレーナーが怖いのは、水自体は隙間を通り抜けてしまうため、木に引っかかった人間だけがその場に押さえつけられてしまう点にある。
今回のヘルプ現場でも、増水後に水が引いて沈んだ木が、橋脚のそばに何本も絡んでいた。
1トンほどの木は2本、ロープををかけて車で引き抜くことができた。
だが、それ以上の太さの木は車の力でも引けず、
チェーンソーで何箇所も切り目を入れて、次の増水で折れて流れていくのを待つという処置をとった。

だからこそ、私たちガイドは増水後は注意しないといけない。
危ないものは、ツアーの前に、お客さんの目に触れる前に取り除いておくのが仕事だから。
取り除けない場合は催行そのものを見送ったり、その場所を下らず歩いて迂回ということもある。
吉野川では、こうした確認と撤去はガイドにとって特別な作業ではなく日常のことである。
わたしたちが無事故継続中なのは、運がいいからではなく、この確認と判断を毎回積み重ねてきた結果だ。
今回のように、隣の河川からヘルプの声がかかり、その川の事業者たちと一緒に撤去にあたることもある。
増水後に危険な木が残るという構造は、どの川でも同じだ。
時間が作れる時は、こういう作業もしている。

うちの安全管理について気になることがあれば、いつでも聞いてくださいね。
